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GASとは
GAS(GoogleAppsScript)とは、Googleが開発したプログラミング言語のことで、その名の通りプログラムを通じてGoogleアプリケーションの操作を行えるといった特徴があります。
GASは完全にオリジナルな言語ということではなく、JavaScript言語がベースになっていて、そこにGoogleアプリケーション用の命令群が組み合わさったようなイメージとなります。
また「Googleアプリケーション」というのは、日常的にお世話になっている方も多いと思いますが、
- Gmail
- Googleドライブ
- Googleスプレッドシート
- Googleカレンダー
- Googleフォーム
- Googleマップ
といったGoogle社が提供する様々なサービスのことを指し、プログラムを通じて情報の取得や更新といった操作を行うことができます。
個人的3大メリット
① Googleアプリケーションを自動で操作できる
まずは当たり前ですが、なんと言ってもGoogleアプリケーションを操作できるということが何よりの強みです。
ここで「わざわざプログラムなんて使わずに普通に使った方が速いのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、プログラムのメリットは自動で繰り返し実行できる点にあります!
GASにはトリガーと呼ばれる自動実行の仕組みが用意されており「毎日10時に実行」「30分おきに実行」「フォーム回答時に実行」など、予め条件を指定しておくことで人知れず自動で働いてくれるようにできるのです。
そしてこのトリガーを活用することで
- 受信したGmailを定期的にチェックして、重要なメールをスプレッドシートに転記する
- フォームに回答があった時に、予定をカレンダーに登録する
- 月初になったらスプレッドシートの内容をエクセルに変換してドライブに保存する
といった実務ベースで使える仕組みが本当に手軽に実現できるようになります。
あくまで例なので、アイディア次第で業務効率を何倍にもできる仕組みが作れます!(断言)
② 環境構築が不要で必要なものはGoogleアカウントのみ
一般的にプログラミングを始めるときには、使っているPCにプログラムが動くような事前準備を行う必要があります。(このことを環境構築と言ったりします)
本来ですとこの環境構築が最初の関門で、バージョンによって手順が異なったり、適切なソフトウェアのバージョンの組み合わせが必要だったり、OSによっては動かなかったりとなかなか厄介なやつなのです、、
一方でGASでは開発に必要な環境からアプリケーションデータまですべてがGoogleサーバ上に用意されているため、環境構築は一切不要です。
事前に用意しておくものはGoogleアカウントの発行だけで、Googleアカウントにログインした状態で「スクリプトエディタ」と呼ばれる編集用のページにアクセスするだけで、すぐに開発がスタートできます。
③ サーバが不要でしかも無料!
インターネット上のどこからでもアクセスできたり、複数人がデータを読み書きできたりするサービスを普段何気なく使っていると思うのですが、こういったことを実現するためには通常サーバが必要となります。
いまはレンタルサーバに加えクラウドサーバも主流になってきましたが、それでも自前でサーバを準備するのはかなり面倒な作業となります。
またサーバは準備したら終わりではなく毎月の管理コストや障害・セキュリティ問題とも日々戦う必要があるのです、、
…といった話は実際にサーバの存在を意識していないとピンと来ない話かもしれませんが… GASはと言いますとGoogleのサーバを使わせてもらいながら、プログラムやGoogleアプリケーションが動いています。
そのため、Googleサーバの安定した通信、セキュリティも守られた環境で、しかも無料でオンラインで動作するプログラムを動かすことができます!
ぼくがGASをおすすめする理由
初学者にとにかく優しい
先ほども触れましたが、環境構築が不要でサーバも不要というだけで参入ハードルはぐっと下がります。
開発環境・動作サーバがGoogleで提供されているということで、うまく動かない原因は自分のコードにあることが大半であり、とにかくメインのプログラムに集中して作業が行なえます!
また、GASのベースとなっているJavaScript言語は構文がシンプルで初学者に最も優しい言語の一つとされていますし、一度学ぶとGAS以外でのWeb系の開発で役に立つ場面が非常に多いです。
実行結果が目に見える形でGoogleアプリケーション上にすぐに反映されますし、モチベーションも継続しやすいのも大きなメリットですね!
オンラインでの業務の加速化
昨今ではオンライン業務が推奨されていき、Googleアプリケーションの利用もかなり広まってきています。
GmailやGoogleスプレッドシートを業務のメインとして使用している会社も増えてきていますし、ちょっとしたアンケートであればGoogleフォームを使ってものの数分で作成できるようになりました。
とはいえ、決まった手順の作業を毎回手作業で行っている、目視でチェックして条件にあったものを抽出して報告しているなど、いまだにアナログな面が残っている場面は多く感じています。
これら日常的に溶け込んだGoogleアプリケーションをプログラムで自在に扱えるようになれば多くの職場で必要とされる人材となれるはずです。
またGoogleアプリケーション以外にも、APIと呼ばれる外部からの命令でプログラムを動作させる仕組みを用意しているサービスであればGASとの連携が可能となります。
連携を行うことでChatworkやSlackのAPIを使って自動で投稿を行ったり、freeeやkintoneのAPIを使って経理や労務の作業を自動化することだってできます。
各々の環境によって必要とされる要素は異なると思いますが、GASをマスターして自分オリジナルの便利な仕組みを作っていきましょう!